4月に入り、徐々に暖かな気候になり始めました。
羽島のアトリエにも春が訪れています。
春になるとお花見やピクニックなど自然を感じる機会が多くなります。
自然は私たちの生活と、常に関わりあっているものです。
暮らしを考える上で、建物の設計や間取りは重要ですが、
自然も欠かせない要素のうちの1つだと思います。
庭の植栽は私たちの日々の暮らしを豊かにしてくれています。
今回のコラムでは、羽島のアトリエの植栽を紹介しつつ、
住まいと植栽の関係について紹介させていただきます。
〈 目 次 〉
１ ｜ 植 栽 の 役 割
２ ｜ 庭 先 を 美 し く 彩 る
３ ｜ 植 栽 選 び の ポ イ ン ト
４ ｜ 春 に お す す め の 植 栽
５ ｜ 最 後 に ま と め
植物の大きさや、植栽を庭のどこに配置するかにより、その役割は様々です。
木などの大きな植物は、夏の日差しから家を守る働きがあります。冬は日光を取り込んで暖かさを保つ役割を果たしてくれています。また、植物の根は地面を保護する働きがあるため、風や雨による土壌の浸食を防いでくれます。そのため、植物を適切に配置すれば、家の周囲の環境や気温を調整して、快適な居住空間を作り出すことができます。
植栽を行うことで、庭先など生活空間の全体を美しく彩ることができます。
花や緑の植物があると、目にも心にも豊かな表情を与えてくれます。また、植物に覆われた庭やテラスでリラックスしたり、日光浴を楽しむなど、自然との繋がりを大切にすることで、生活の幅が広がり暮らしに安らぎが加わります。
３｜植 栽 選 び の ポ イ ン ト
庭の植栽を大切に育てるために、気を付ける点がいくつかあります。
・耐寒性や耐熱性のある植物など、地域の気候に合ったものを選ぶ
・庭のサイズに合った、植物の配置と種類を考える
・日当たりと影の部分に適したものを植える
・庭の用途に適したものを選ぶ
・手入れしやすいものを選ぶ
４｜春 に お す す め の 植 栽
ジューンベリー
バラ科の植物で、小さめの低木です。もともと北アメリカやヨーロッパ原産の植物で、桜の咲くころに白い花を咲かせます。その後、葉や実をつけます。少し酸味のある実は、熟すにつれて赤色からブルーベリーのような色に変化し、収穫した実は生食もでき、ジャムにも加工できます。また、秋には紅葉も楽しめます。
アオダモ
木製バットの材料として有名で各地で植栽されています。４月から5月にかけて白い花をたくさん咲かせます。温帯や亜寒帯に自生する広葉樹です。青緑色の葉と皮目模様が特徴的です。ゆっくりと時間を掛けて成長する為、成木になるにはかなりの時間を要します。秋には美しい紅葉も見ることができます。木は耐久性が高いので、家具や建築材に利用されることもあります。
アズキナシ
端正な樹形で清楚な花を咲かせます。秋に実らせる赤い果実にも可愛らしいです。雑木の庭に好んで植えることが多いです。春の終わり頃から白い花を咲かせ始めます。
チョウジガマズミ
日本原産で常緑の低木です。特徴的な赤い実を付けることで知られています。春だけでなく冬の間も美しく鑑賞できます。開花は4月～5月です。手まりのような白い花を咲かせます。春の芽吹きとともに開花します。さわやかな芳香が特徴的です。
アロニア
ロシア原産の落葉低木で、ヨーロッパなどでも栽培されています。春に白い花を咲かせ、秋の紅葉もとても綺麗です。アロニアの実は小さく、深紅色や紫色をしていて少し酸味があります。ジャムやジュース、ワインなどに加工されることもあります。また、果実熟期も長いことから観賞性が高く庭木としての人気が高いです。成長は遅く強健で育てやすい植物です。
クリスマスローズ
花の少ない早春から春先まで楽しむことができます。花の色は、白やピンク、赤など様々な種類があります。少し寒さの残る春の初めから観賞できるため、庭に華やかさをプラスしてくれます。うつむいて咲く可憐な花で、斑点模様があります。また、深いグレーンの切れ込みのある葉は常緑のため、年中庭を彩ってくれます。
ビバーナム・スノーボール
手まりのような花を咲かせます。咲き始めは綺麗な黄緑色で、次第に真っ白な花へと変化していきます。暑さと寒さにも強く、非常に育てやすい花木です。
セイヨウニワトコ
ヨーロッパなどで人気のある落葉低木です。冬でも葉を保持しています。花は「エルダーフラワー」というハーブにしてシロップ漬けにしてジュースやハーブティーなどに利用されてきました。清涼感のあるパープルブラックの葉で、4月～5月にピンクの花を咲かせます。秋になると赤やオレンジ色に紅葉するため、四季折々の変化を楽しむことができる植物です。
